音楽フェス主催事業者たちによる「野外ミュージックフェスコンソーシアム」の設立
こんにちは!いかがお過ごしですか。
世界は、パンデミックという未曾有の出来事に包まれ、あらゆる業界に影響が波及、音楽業界もまた大きな打撃を被っています。
本日は、そのようなコロナ禍の音楽フェス業界における新しい試みについてご紹介します。
まず始めに、2020年の音楽フェス市場規模が、前年比でどの程度変化したのかを見てみましょう。
1.ぴあによる2020年の音楽ポップフェス市場規模推計
コロナウイルス感染防止拡大防止策のため、政府の要請を受けて、2020年に開催予定だった全国の音楽イベントの中止、延期、規模縮小が相次ぎました。途中、人数制限の緩和も段階的にあったものの、お祭りや野外フェスなどは、開催そのものが9月18日まで制限されました。その後も、十分な間隔を空けて実施している音楽フェス市場は、ライブミュージックエンターテインメント業界の中でも、特に大きな打撃を受けています。
それでは、実際に、売り上げへの影響はどのようなものだったのでしょうか。ぴあによる調査結果が発表されています。
以下は、2020年1月〜12月、複数のアーティストが出演するフェスティバル形式のイベント(オンラインは含まない)の市場規模を、チケット販売数により算出した結果です。
新型コロナウイルスの影響を受けて、数多くの音楽ポップスフェスが中止や開催規模を縮小したため、2020年の音楽ポップスフェス市場規模は、前年比97.9%減の6.9億円へと激減しました。動員数も、9.3万人(前年比96.8%減)と大きく落ち込みました。
引用元:音楽フェスの市場、98%が消失。2020年の調査結果をぴあ総研が公表
前年比96.8%減とは、想像以上の打撃を被っていることに驚きます。
けれども、このような状況下にあって、音楽フェス業界では、この春に新しい試みもスタートしています。
Photo by Nicole De Khors from Burst
2.音楽フェス主催事業者たちによる「野外ミュージックフェスコンソーシアム」の設立
日本国内において、年間300件近く開催されている野外音楽フェス。今年3月22日、人気野外フェスの事業者7社が発起人となって、新団体「野外ミュージックフェスコンソーシアム」が設立されました。
その目的とは、野外音楽フェスを発展させることによって地方経済に貢献すること、そして持続可能なフェスカルチャーを形成することです。
野外で行われるフェスは、屋内でのイベントに比べると密閉が少なく、感染リスクも低くなりますが、さらに安全かつ安心なイベントを開催するためのガイドラインを設定、周知し、政府や行政、地方自治体への要望を行っていくものです。
そして、地域と音楽ファンとの「共生」を目指します。
発起人は、以下です。
・SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER(株式会社スペースシャワーネットワーク)
・RISING SUN ROCK FESTIVAL(株式会社ウエス)
・ARABAKI ROCK FEST.(株式会社ジー・アイ・ピー)
・FUJI ROCK FESTIVAL(株式会社スマッシュ)
・ROCK IN JAPAN FESTIVAL(株式会社ロッキング・オン・ジャパン)
・SUMMER SONIC(株式会社クリエイティブマンプロダクション)
・RUSH BALL(株式会社グリーンズコーポレーション)
音楽フェスのファンとしては、未曾有の苦境もまた新たな契機となり、夢を広げる魅力的なイベントが、十分な安全対策のもとに実施されていくことを願うばかりです。
この新しい協力体制の生み出す流れと、今後の音楽フェスの動向に注目したいですね!
それではまた!
みなさまも充分お気をつけてお過ごしください。