安全にバイクツーリングを楽しめる国パキスタン〜 女性ライダーとして、ライダーたちに望むこと
こんにちは!本日もおつかれさまです。
バイクカルチャーの中で、女性ライダーはどのようなことを考えているのでしょうか。
今月は、パキスタンでバイクツアーを開催したりと大活躍中の女性ライダー、ライザ・ミラーをご紹介します。
彼女は、独学でメカニックとカスタマイズを学び、そこで得た知識を大勢のファンたちと分かち合っています。Motorcycles & Misfitsポッドキャストのホストとして、世界中で何千人ものリスナーを抱えています。
撮影:Chickistan Tour
Q.1 もうすぐあなたは、女性だけのツアーでパキスタンに行きます。それはなぜですか?
9月(9/6〜19)にグループを率いることになっています。私たちは全部で10人、これが3回目のパキスタン旅行になります。パキスタンは大好きな国です。友人でパキスタン人ライダーかつアクティビストのモイン・カーンと一緒に行ったのが最初でした。
西洋のメディアがパキスタンについて間違ったことを教えていることに気づいたモインは、バイカーを連れて行くことによって、一人ずつ啓蒙しています。
2017年に何も知らずに初めて行ったのですが、バイクに乗るのにも非常に素晴らしい場所でした。板が欠けた吊り橋があったり、信じられないような山々や、逆に完璧に滑らかな舗装道路もあったりと、驚きに満ちていました。
2018年には、女性だけの12人のグループで行ってみました。この国では、女性は男性のグループに混じってはいけないので、女性だけのグループで行ったのですが、現地の女性たちは、私たちを歓迎してくれて、話しかけてくれたり、乗ってみたいということもありました。
バイクは、基本的な移動手段であることには違いないのですが、文化的に受け入れられていないのです。アトラス・ホンダ(パキスタン最大のブランド)は、売上を2倍にすることができると考え、運転教室を始めました。
人々は、私たち女性グループに会うと、食事をごちそうしてくれたり、家に泊めてくれたり、お金は受け取らずに、自分の国を見に来てくれたことをとても喜んでくれます。
誰にでも何でも頼めるし、パキスタンという国は実は安全で、これまでの見方がひっくり返されます。ですが、家族がパキスタンを危険な場所として見ているために、心配をかけたくないという理由で、行くことを伝えない旅行者は多いです。
Q.2 冒険に取り組む際、男性との違いはどんなところにありますか?
パキスタンへの旅では、まったく違いませんでした。最初の男女混合の旅では、男性の一人が新人ライダーで非常に遅くて......私はグループの中で一番速いライダーでした。
でも、次の女性だけのグループでは、有名な女性アドベンチャー、ライダーのエルスベス・ビアードや、距離記録を持つライダーのダネル・リンのようなベテランの経験豊富なライダーもいれば、新人ライダーもいて、みんな冒険を楽しみにしていました。
今回の旅で気づいたのは、女性は歴史や文化、その土地を知ることに興味があるのに対して、男性はどうやら走りやチャレンジに興味があるらしいということです。
Q.3 女性ライダーにとって最大の課題は何ですか?
自信があるかどうかは大きな問題です。女性たちの多くは、自分にはできるのだという自信がありません。女性ライダーが増えれば増えるほど〜実際に急速に成長しているライダーグループもありますが〜彼女たちからは、男性が必ずしも受け入れてくれないという話をよく聞きます。
バイクショップに行っても誰も声をかけてくれないし、同伴している夫や彼氏にしか声をかけてくれない、というのも聞きます。でもそれは変だと思いますし、私はそのような経験をしたことがありません。お店に行ったら真っ直ぐにスタッフのところへ行って自己紹介をして、欲しいものを伝えます。みんなはそうしないのかなと。
また、男性から「それは君のバイクではないだろう。」と言われるというのも聞きますが、どこまでも自分のバイクであり、私にはそういったことは起きないのです。
女性は、自信を持てるようになる必要があります。これは学べることなので、私は女性たちに少しでも速く、遠くへ、力強く駆け抜けてもらえるよう教えています。そうすることで、自分自身に対して、また他の女性たちや世界に対して、自分にはできるんだということを示せます。
Q.4 男性は女性ライダーにどう接するべきなのでしょうか?
まず第一に、女性にライディングを教えてあげることです。女性ライダーのほとんどは、夫や兄弟、恋人など男性の影響を受けています。しかし、女性ライダーの場合は、初心者であるがゆえに、たくさん質問して、できる限り安心したいと望みます。
男性が学ぶときには、ただ単に「よし、わかった。ではヒルクライムまで乗ってみよう!」となります。完璧なライダーとは、男性と女性の中間に位置するものかもしれません。女性は、自分のペースで学ぶことに満足します。
グループで走っているときは、男性に対しては速く走れることを、自分にもできるということを見せなければならないと思っています。女性がいる場合、私は彼女よりも優れていなければなりません。でも、そのような型にはまらないようにも努めています。
女性ライダーがバイクに乗る理由は様々です。誰もが自由と気持ちよさを求めてバイクに乗りますが、気持ちよさに関しては、女性のほうが勝っていると思います。女性は自分のペースで走ることができるし、無理強いされることもないからです。私自身は、いつもちょっとした競争心を感じますが、多くの女性たちは競争心によって急かされることはありません。
Q.5 女性にとっての外的な問題とはなんでしょうか?
身長です。私は背が高いので、これまであまり実感したことがありませんでしたが、このAfrica Twin(最近買ったホンダのAfrica Twin、シート高34.3インチ)は、私を威圧する初めてのバイクなので、今は理解できます。男性も同じような問題を抱えていることがあり、身体に合ったバイクを探しています。身長が低い場合、小さなバイクを探すのは大変です。
経験豊富な女性ライダーであれば、女性は自分に合うバイクを探すのではなく、正しいテクニックでどんなバイクでも乗りこなせるようになるべきだと言うことでしょう。
そんなわけで、私のことを気に入らない女性たちもいますが、全く気にしないし、「レッツゴー!」と言ってくれる女性たちと行動をともにしたいです。
ライザと愉快なバイク仲間たちとは、こちらでつながっています。
以上です。実際にはパキスタンは安全だということに驚きますし、女性ライダーたちが歓迎されるというのは嬉しいですね!女性であっても自信を持って走れるよう、グループを率いて積極的に活動する姿に感銘を受けます。
それではまた!
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